今日の日記は、バルバラの内容が
分かってしまうので、ご注意をば…。o(- -;o
☆ 以下の「 」内の言葉は、萩尾望都『バルバラ異界』より
「これがぼくの手」 「ぼくの手!」…キリヤ やぐらの上で、両手を大きく広げ、心の中で叫ぶキリヤ。
キリヤの周りには、彼がまいたもみじの葉が舞う。
そして、高いやぐらから舞い落ち、散っていく。 散りぢりに。
…もみじ。 金のもみじ、作りもの、もみじのニセモノ。
手に似たもみじ、でも、手じゃない。
手のニセモノ。 …手、世界の象徴。だって、悟空は、お釈迦さんの手の中を一周しただけ
だったもの。 世界を一周したつもりだったのに。
…手、世界の象徴。
だから、バルバラの元も手だったんだ…。
バルバラも、一つの世界だもの。
世界の象徴が、
ニセモノの手が、もみじが、
舞い落ちて、散りぢりになっていく。
キリヤの世界も、散りぢりに崩れていった?ニセモノの世界として、崩れていった?
「ぼくはニセモノだ」 「ニセモノのキリヤだ」
「ホンモノにはなれない」 「どこへ行けばいい!」
「ははは、ハハァ」…キリヤ 君が何者であろうと、
君は君のホンモノ。 君のニセモノじゃない。 でも、大切な人たちと言葉が通じ合わないないときに、
アイデンティティが揺らぐと、キツイ…。
せっかく、できかけていた居場所を見失ってしまったキリヤ。
希望が見えかけてきたときに、再び絶望に
引き戻されるのって、一番つらい。
もみじをまき終えながら、
「どこへ行けばいい!」って叫んでたとき、
キリヤはやぐらのてっぺん近くの、手すりの上に立っていた。
でも、キリヤはそこから飛ぶつもりじゃなかったと思う。
ものすごいショックを受けたあとだったけど、それでも、
苦しみを思い切り吐き出して、なんとか生きなおそうと、
辛くても生きなおそうと、…してたんじゃないかって思う。
謎になってしまったけど。
2008年9月の日記 ↓
ちょこっとだけ『バルバラ異界』の感想も混ぜつつ、心の日記。
2008/09/10 …この世界は夢?現実? 幼い頃の体験 ★2008/09/19 …足元もおぼつかない、あやうい現実2008/09/23 …無意識を揺さぶる『バルバラ異界』に、せなか押される ★2008/09/30 …そもそも悪夢みたいなもん、って思っていれば 深夜.24:57