カウント
2006年08月の日記
[HOME] [過去の日記] [前略プロフィール & 日記の索引] [管理モード]
●2006年08月25日(金)


… 最終更新 - 8/28 PM. 10:52 …


不正確です。 o(- -;o

「お城を…、見たのよ」
「お城が見えるわ…と言って」
「すぐそれが、月あかりで木々が そう見えただけだとわかったの」
「お城なんかなかったのよ」
「でも、彼は言ったの…あぁ 本当だ、お城だね」 …エルゼリ

萩尾望都『ポーの一族』「はるかな国の花や小鳥」 より


「まぼろしか?」
「あれらもまた…、エドガー、アラン」
「すべて この夕暮れの時がつくりだした」
「もののけの影のような 実在しないまぼろしか?」
「そう思うと、私もこの世界も一切が、この手すら、夢に見えてくる」
「時々の織りなす夢に、夢…」
「彼は いなかったのかもしれないのだ」
「いいや、少年はいた」 …オービン

萩尾望都 『ポーの一族』「エディス」 より


「悪霊、消えろ」
「おまえたちは実在しない」 …クリフォード

「実在している」
「あなたがたよりは、ずっと長い時間を」 …エドガー

萩尾望都『ポーの一族』「ポーの一族」 より



たとえ、まぼろしでも、確か。
エルゼリが彼と過ごした夏は、確か。
確かに存在した。 送り交わした想いとともに、確かに。

まるで、まぼろしのようでも、確か。
エドガーが存在したのは、確か。

クリフォードが否定しても、確か。
いくら否定しても、エドガーが存在してるのは、確か。
誰も否定できない。 存在を否定できない。

誰も、誰かの存在を否定できない。
誰も、私も、私の存在を否定できない。
まぼろしのように はかない存在だったとしても、
私が、今ここに存在していることは、確か。
誰も否定できない。 私自身も、誰も。

未来は不確か。
未来で確かなことは、しぬということだけ。
でも、今は確か。
今ここに 生きて居るということは、確か。

たろーと過ごした日々も、確か。
だから、たろーは居なくても居る。 今も、これからも。

あなたが 今そこに存在してることも、確か。
誰も否定できない。 あなた自身も、私も、誰も。

PM.11:37
← まぼろしの欠片 Top へ

●2006年08月22日(火)

.
… 最終更新 - 8/30 PM. 11:08 …


まるで、魔法のような一日だった。
20日の未明から21日の朝まで、気分がとても穏やかで、
心も体も ゆうるりと緩んでる感じで、とても気持ちよかった。

20日の朝から昼すぎまで寝て 起きてからも、
穏やかな気分は 変わらずにいてくれて、
丸一日ちょい続いてくれた。

状況は変わってないし、強迫も相変わらずなんだけど、
強迫行為の合間は、穏やかな気分でいられて、
心と体が 穏やかに緩んだ感覚を味わってた。

心と身体が穏やかに緩んでいる、
ただそれだけ、ただそれだけのことが、
すごくしあわせだった。 ずっとずっと緊張してたからなぁ。

まぁ、そのしあわせは、一日だけだったけど。o(- -;o
その後数日は、反動のように?不安感が強かったけど。

PM.11:50

●2006年08月12日(土)

.
… 最終更新 - 8/18 PM. 10:50 …


不正確です。 o(- -;o

メリーベルは まだ人間。 エドガーは、すでにバンパネラ。

「いつも、そばにいたんだ」
「きみが 気づかなかっただけで」

「ぼくは、もうすでに たそがれの中、霧の中」
「色もなく、香りもなく、手折ることもかなわぬ」
「まぼろしの銀のバラに すぎないけど」

「それでも いつもいつも、メリーベル、妹よ」
「きみだけを見守ってきた」
「茂りのかげ、風のあいだから、きみの声きき、きみの笑みを見」
「きみは しあわせにおなり」
「誰に後ろ指さされることも、おそれられることもなく」
「誰よりも しあわせにおなり」 …エドガー



「エドガー、もう おまえはいらない」
「そうとも、あの子は成長する。 ぼくを越えて、越えて」
「帰らない思い出を忘れ、ぼくを忘れ」
「ユーシスを失った悲しみを癒し」
「そして やがて、新しい幸福を あしたに見つけだす」

「幸福を願っていたのでは なかったか?」
「忘れられる。 それが なぜ こんなに辛い?」

「それだけ、メリーベルが ぼくを忘れないでいてくれる」
「たった、それだけのことが」
「こんなにも 失いたくない想いの全てだったなんて」 …エドガー

萩尾望都 『ポーの一族』「メリーベルと銀のバラ」より



このころのエドガーは、生きてたけど、しんでたからなぁ。
バンパネラとして生まれ変わったんだけど、しんでたようなもんだからなぁ。
エドガーは、バンパネラになってしまった我が身を呪い、
自分を受け入れることが できなかったもんなぁ。

だから 「こんなにも失いたくない想いの全て」 だったんだよなぁ。
メリーベルが、エドガーを忘れないでいてくれることが。
メリーベルに忘れられたら、エドガーは二度しぬことになるもんなぁ。

同じく萩尾望都の 『トーマの心臓』 に
「人は二度しぬという」 っていう言葉が出てくるの。
一度目は 自己がしぬことで、二度目は 友人に忘れられることだって。
その言葉を思い出すなぁ。



このころのエドガー、
バンパネラになって、時が止まっただけじゃなく、
心も止まってたと思う。 自分を受け入れられなくて。
運命を受け入れられなくて。

でも エドガーだって、ここから始めたんだし。
ほとんど全否定から始めたんだし。
私だって、行けるよ。
自分を肯定できなくても、否定しないとこにまで。
後のエドガーのように。

PM.11:22

●2006年08月08日(火)

.
… 最終更新 - 8/11 PM. 11:14 …


不正確です。 o(- -;o

「きらめく夏の日々」
「あすも あさってもが、しあわせな」
「今日の日の続きだと、信じてた日々」

萩尾望都 『ポーの一族』「メリーベルと銀のバラ」 より



中学の頃から ずっと、なぜか心に強く残ってる。
“あすも あさっても、しあわせな今日の続きだと信じてた”

子どもの頃、しあわせだとは あまり感じてなかった。
特に小学生の頃になんて、絶対に戻りたくない。
でも、この短い言葉が 強く印象に残ったのは、
私の単純な思い込みを 揺さぶられたせいか…、
厳しい未来への無意識の予感か…。



確かに、あしたは 今日の “ゆるやかな続き” だとは限らなかった。
たとえば、強迫が急激に悪化したとき、それまでいた世界から、
ある日突然、別の世界に放り出された気がした。

あしたが 今日のゆるやかな続きだと、
なんとなく信じてるときは、気づきにくい。
今日のしあわせに、今日の中の大切なしあわせに。
特に、とても辛いときは。



今よりも、ずっとずっと、
強迫を非難され続け、激しく罵倒され続けてた頃、
家族の中では、本当に四面楚歌だったけど、
でも、たろーにゃんこが居てくれた。

たろーにゃんことの日々は、しあわせだった。
強迫で、すごくすごく辛かったけど、たくさんのモノを失ったけど、
ごく当たり前の日常生活さえ 遙かに遠かったけど、
それでも やっぱり、しあわせな日々だった。
でも、そう言い切れるのは、今だから。

あの頃は、強迫で、毎日すごくすごく辛いけど、
たろーと過ごせるのは、とてもとても幸せだ…って思ってた。
辛いけど、一方では幸せだって思ってた。
でも、幸せな日々とは思ってなかった。

強迫が あまりに辛くて、
たろーとの幸せが、強迫の辛さを越えてることに 気づけなかった。
たとえ重症の強迫でも、本当は しあわせな日々だったことに。



あしたが 今日のゆるやかな続きだと、
なんとなく信じてるうちは、気づきにくい。
今日の中の しあわせの大きさに。

あしたは 今日のゆるやかな続きじゃないってこと、
いつもわすれずに いたいな。 わすれずに。
失ってから気づいても 遅いもの。
今日の中の 大切なしあわせに。

辛い今の中にも、ちゃんとある しあわせ。
その大きさ、大切さ、ありがたさに、ちゃんと気づいて、
大事にしながら、感謝しながら、生きたいな。
辛さばかりに気をとられずに。

PM.11:54

●2006年08月03日(木)

.
… 最終更新 - 8/6 PM. 11:29 …


不正確です。 o(- -;o

「メリーベルには」
「お父ちゃまとお母ちゃま 居ないの?」 …メリーベル

「だって ほら お兄ちゃまが居るじゃないか」
「おばあちゃまだって 居るだろ」
「みんな メリーベルが好きだよ」
「だぁい好きだよ」
「だぁい好き だぁい好き だぁい好き」 …エドガー

萩尾望都 『ポーの一族』「メリーベルと銀のバラ」 より



“だぁい好き、だぁい好き” って言われて育ったから、
メリーベルは、生まれてすぐに 捨てられたけど、
素直で明るく優しい子に 育ったんだよなぁ。

エドガーも、“だぁい好き、だぁい好き” って、
きっと 幼い頃に言われてたから、妹に そう言えたんだろうなぁ。
自分が言われたことなかったら、思いつかないもの。
エドガーだって、まだ小さかったんだし。

メリーベルが居たから、
エドガーは、たった4才で捨てられても、
自尊心を失わずにすんだんだろうなぁ。
それは、もちろん 老ハンナのおかげでもあるけど。

いつもエドガーを頼りにして、後をついてくる妹が居たら、
いつもエドガーを無邪気に信じてる 小さな妹が居たら、
自尊心を育てていけると思うもの。



私も、いつもいつも、
たろーにゃんこに “だぁい好き、だぁい好き” って、
言葉でも言ってたし、表情でも言ってたし、態度でも言ってた。

たろーにゃんこは、ほとんど いつもご機嫌で、
私に対して 安心してくれてて…、

そんな たろーの様子が 本当にうれしかったなぁ。
たろーのおかげで、自尊心をつないでこれたんだろうなぁ。
周囲から理解できない強迫行為ばかりしていても。



“だぁい好き、だぁい好き” って、私から私へも、言いたいな。
同じように 言いたいな。 同じような気持ちで 言いたいな。
エドガーが メリーベルに言ってたように。
私が たろーにゃんこに言ってたように。 言ってるように。

PM.11:22

●2006年08月01日(火)

.
… まぼろしの欠片 …


今日は、たろーにゃんこの日。
たろーちゃんも、メリーベルのように、
今でも、私を守ってくれてるんだよね。 ありがとうね。



改行とか、漢字の使い方とか、不正確です。 o(- -;o

「私、知ってるのよ。 なぜ、村を出て 町へ来たか」
「兄さんの言う お友だちって、何なのか」 …メリーベル
「きみは…、それで いいの…?」 …エドガー

「きみは黙って そこにいる」
「なにも言わずとも、そして わかってくれる」 …エドガー

萩尾望都 『ポーの一族』「ポーの一族」 より



“きみは黙って そこにいる”
“なにも言わずとも、そして わかってくれる”

たろーにゃんこを思い出す。
たろーにゃんこも、こんな感じだった。
たろーも、黙って そこにいてくれてた。
そして、言葉が通じなくても、わかってくれてた…。

PM.11:14


WebDiary CGI-LAND