不正確です。 o(- -;o
「天にも地にも、たった一人の僕の肉親」
「僕の妹、僕の愛」
「メリーベルのためにだけ、僕は生きてるんだ」
「メリーベルのためにだけ」 …エドガー
萩尾望都 『ポーの一族』「ポーの村」 より
でも、メリーベルは塵と消え… 「なんで生きているのかって?」
「それがわかれば…」
「創るものもなく、生み出すものもなく」
「移る次の世代に託す遺産もなく」
「長い時を、なぜ こうして生きているのか」
「少なくとも僕は…、あぁ、少なくとも僕は」 …エドガー
「幕だ。 全ては終わった」
「僕は自由。 僕はこの世で ただひとり」
「もうメリーベルのために、あの子を守るために、生きる必要もない」
「生きる必要もない」 …エドガー
でも、エドガーは アランを連れて… 「僕は行くけど。 君はどうする?」
「おいでよ、君もおいでよ」
「一人では さびしすぎる」 …エドガー
「通り過ぎる時々に、ささやき、笑い、まなざしを送り交わし」
「夢を織る人々の間を走り、走り」
「この時の流れの果てに、何かあるのなら」 …エドガー
萩尾望都 『ポーの一族』「ポーの一族」 より
「目覚めよ神話。 僕たちは時の夢」
「昔語りと未知への畏怖が、僕らの苗床、僕らの歌」
「さようなら、さようならを言っておしまい、アラン」
「人間界の全てのものに」
「わかっているね。 僕たちが何者か、これからどこへ行くのか」
「早く、目をお覚まし、早く」
「永遠を駆ける馬車がでる」 …エドガー
萩尾望都 『ポーの一族』「ペニーレイン」 より
「たとえば 妹が居ない、妹が居ない」
「あの子はどこ?」
「思い起こすだけで、しあわせにはなれない」 …エドガー
萩尾望都 『ポーの一族』「はるかな国の花や小鳥」 より
「彼の いつも向こう半分の心を占めている、もういない彼の妹」
「もう とうにいない」 …アラン
「夢、遠い日々、遠い愛、涙、悔い」
「すべて小さな箱の中、あるいは小さな池の中」
「馳せるのは、ただ想いばかり」 …エドガー
「どうしてメリーベルをほおっておける?」
「もう ひとつに溶け込んでいるんだよ」 …エドガー
萩尾望都 『ポーの一族』「小鳥の巣」 より
メリーベルが消えてしまい、
エドガーは、生きる意味を問い直すことになる。
わからないながらも、一歩を踏み出す。
「夢を織る人々の間を 走り走り」
「この時の流れの果てに 何かあるのなら」 と。
一人ではさびしすぎて、アランも一緒だけど。
そして 前よりも、
バンパネラとしての自分を 受け入れるようになった気がする。
バンパネラゆえの悲しみを持ちつつ、でも覚悟を決めた感じ…かな。
いつまでも メリーベルが愛おしいから、
いつまでも とても悲しいけど、
エドガーは、メリーベルと
「もう ひとつに溶け込んでいるんだよ」 って
感じられるとこにまで 行き着く。
悲しみも悔いも 尽きないけれど、それでも、
「もう ひとつに溶け込んでいるんだよ」 …って。
PM.11:28